10G・マルチギガ回線に対応するルーターの選び方|高速回線を活かす確認ポイント
Share
10G・マルチギガ回線に対応するルーターの選び方|高速回線を活かす確認ポイント
10G回線や2.5G回線などの高速インターネット回線を契約しても、ルーターや社内LAN側の機器が対応していなければ、回線速度を十分に活かせない場合があります。
オフィスや店舗では、クラウドサービス、Web会議、大容量ファイルの送受信、NASへのアクセス、業務システムの利用など、日常的に多くの通信が発生します。こうした環境では、インターネット回線そのものだけでなく、回線の入口となるルーターの性能も重要です。
特に確認したいのが、ルーターのWANポートとLANポートです。WAN側が高速回線に対応していても、LAN側が1G止まりの場合、社内ネットワーク側でボトルネックになる可能性があります。
この記事では、10G・マルチギガ回線を活かすために確認したいルーター選びのポイント、WAN/LANポートの見方、社内LAN側で注意したいボトルネック、NETGEAR PR60X-100JPSが向いているケースを解説します。
この記事でわかること
- 10G・マルチギガ回線でルーターを確認すべき理由
- WANポートとLANポートの違い
- 1Gルーターがボトルネックになりやすいケース
- 2.5G・10G・SFP+ポートの確認ポイント
- ルーターの先につながる機器で注意したい点
- NETGEAR PR60X-100JPSが向いている環境
10G・マルチギガ回線を契約しても、速度を活かせないことがある
近年、オフィスや店舗でも10G回線や2.5G回線など、高速なインターネット回線を導入しやすくなってきました。
クラウドサービスの利用、オンライン会議、大容量ファイルの送受信、NASへのアクセス、業務システムの利用など、日常業務で扱う通信量は年々増えています。そのため、従来の1G回線から、10G・2.5Gなどの高速回線へ見直す企業も増えています。
しかし、高速回線を契約しただけで、社内ネットワーク全体が必ず速くなるわけではありません。
回線速度を活かすには、インターネット回線だけでなく、その回線を受けるルーターの対応速度や、ルーターから社内LAN側へ接続するポートの速度を確認する必要があります。
高速回線はルーター側の確認も重要
10G・マルチギガ回線を導入しても、ルーターのWAN/LANポートが対応していないと、ルーター部分がボトルネックになる可能性があります。回線契約だけでなく、ネットワークの入口となるルーターもあわせて確認しましょう。
高速回線でまず確認したいのはルーターのWANポート
WANポートとは、インターネット回線側と接続するためのポートです。
たとえば、10G回線を契約していても、ルーターのWANポートが1Gまでしか対応していない場合、ルーターに入る時点で通信速度の上限は1Gになります。
つまり、回線側が10Gでも、ルーター側が1G対応であれば、10G回線の性能を十分に活かすことはできません。
10G・マルチギガ回線を導入する場合は、まず以下を確認しましょう。
- ルーターのWANポートが何Gbpsまで対応しているか
- 10G、5G、2.5Gなどのマルチギガ通信に対応しているか
- 回線終端装置やONUとの接続方式に合っているか
- RJ45ポートなのか、SFP+ポートなのか
- 将来の回線増速にも対応できる余裕があるか
高速回線を活かすには、回線契約だけでなく、回線を受けるルーター側の性能が重要です。
WANだけでなくLANポートの速度も確認する
ルーター選びでは、WANポートだけでなくLANポートの速度も確認する必要があります。
WANポートが10G対応でも、LANポートが1Gまでしか対応していない場合、社内ネットワーク側へ流れる通信は1Gが上限になります。
たとえば、以下のような構成ではボトルネックが発生します。
LAN側が1G止まりの構成例
10Gインターネット回線 → 10G対応WANポート → ルーター → 1G LANポート → 社内LAN
この場合、インターネット回線は10Gでも、ルーターから社内LAN側へ出る部分が1Gのため、端末側では10G回線のメリットを感じにくくなります。
高速回線を活かしたい場合は、WAN側だけでなく、LAN側にも10Gや2.5Gなどの高速ポートがあるかを確認しましょう。
特に、社内のスイッチやWiFiアクセスポイント、NASなどをルーターの先に接続する場合、ルーターのLAN側ポートはネットワーク全体の入口になります。ここが1G止まりだと、その先の機器を高速化しても十分な効果が出にくくなります。
1Gルーターがボトルネックになりやすいケース
従来の小規模オフィスでは、1G対応ルーターでも十分な場面が多くありました。
しかし、現在の業務環境では、1Gルーターがボトルネックになりやすいケースが増えています。
たとえば、次のような環境では注意が必要です。
- 10G回線や2.5G回線を契約している
- 複数人でクラウドストレージを頻繁に利用している
- オンライン会議を複数同時に行うことが多い
- NASに大容量データを保存・共有している
- WiFi 6 / WiFi 7アクセスポイントを導入している
- 店舗やオフィス内の端末数が増えている
- 拠点間VPNやリモートアクセスを利用している
このような環境では、インターネット回線だけでなく、ルーターを中心とした社内LANの入口部分も確認する必要があります。
ネットワーク全体の速度は、もっとも遅い箇所に影響されます。そのため、高速回線を導入する場合は、まずルーターのWAN/LANポートがボトルネックになっていないかを確認することが大切です。
ルーターで確認したい2.5G・10G・SFP+ポート
10G・マルチギガ対応ルーターを選ぶときは、ポートの速度だけでなく、ポートの種類も確認しておきたいポイントです。
| ポート | 主な特徴 | 向いている接続例 |
|---|---|---|
| 2.5Gポート | 1Gより高速で、10Gほど大規模な構成を必要としない。小規模オフィスや店舗でも導入しやすい。 | WiFi AP、業務用PC、NAS、マルチギガ対応スイッチとの接続 |
| 10Gポート | 大容量通信や複数端末からの同時アクセスに向いている。高速回線や上位接続で余裕を持たせやすい。 | 10G回線、NAS、クラウドバックアップ、上位スイッチとの接続 |
| SFP+ポート | DACケーブルや光トランシーバーなどを使う10G接続向けポート。構成に応じて接続方式を選べる。 | スイッチ、サーバー、サーバールーム側ネットワークとの接続 |
2.5Gポート
2.5Gポートは、1Gより高速で、10Gほど大規模な構成を必要としないため、小規模オフィスや店舗でも導入しやすい高速ポートです。
WiFi 6 / WiFi 7アクセスポイント、業務用PC、NAS、マルチギガ対応スイッチとの接続などで活用しやすい速度帯です。
すべてを10G化する必要はないものの、1Gでは不足を感じる環境では、2.5Gポートがあると柔軟な構成を組みやすくなります。
10Gポート
10Gポートは、大容量通信を扱う環境に向いています。
たとえば、NASへの大容量ファイル転送、クラウドバックアップ、複数端末からの同時アクセス、上位スイッチとの接続などでは、10G対応ポートがあると余裕のある構成を組みやすくなります。
ただし、10Gを活かすには、ルーターだけでなく、接続先のスイッチや機器側も対応している必要があります。
SFP+ポート
SFP+ポートは、10G接続で使われる拡張性の高いポートです。
DACケーブルや光トランシーバーなどを使って、スイッチやサーバー、離れた場所にあるネットワーク機器との高速接続に利用できます。
将来的に上位スイッチやサーバールームとの接続を想定する場合は、SFP+ポートの有無も確認しておくと安心です。
ルーターの先につながる機器もボトルネックになる
高速回線を活かすには、ルーターだけでなく、ルーターの先につながる機器も確認する必要があります。
たとえば、次のような構成では、途中の機器がボトルネックになります。
途中の機器がボトルネックになる例
10G回線 → 10G対応ルーター → 1Gスイッチ → PC / NAS / WiFi AP
この場合、ルーターまでは高速でも、スイッチ以降が1Gのため、端末側では十分な速度を得にくくなります。
ただし、この記事で重要なのは、スイッチやWiFiアクセスポイントそのものの詳しい選び方ではありません。まず確認すべきなのは、ルーターから社内LAN側へどの速度で接続できるか、そしてその先の機器がルーターの性能を活かせる構成になっているかです。
高速回線を活かすには、以下のようなポイントを順番に確認しましょう。
- ルーターのWANポートは高速回線に対応しているか
- ルーターのLANポートは10Gや2.5Gに対応しているか
- ルーターからスイッチへの接続速度は十分か
- WiFiアクセスポイントの有線LAN側が1G止まりになっていないか
- NASや業務用PCなど、通信量の多い機器の接続速度は十分か
- LANケーブルが必要な速度に対応しているか
スイッチやWiFiアクセスポイントもあわせて確認する
高速回線を活かすには、ルーターだけでなく、社内LAN側のスイッチやWiFiアクセスポイントも重要です。詳しい選び方は、関連するTips記事もあわせてご確認ください。
10G・マルチギガ対応ルーターを中心にした構成例
小規模オフィスや店舗で10G・マルチギガ回線を活かす場合、以下のような構成が考えられます。
小規模オフィス・店舗の構成例
インターネット回線 → 10G・マルチギガ対応ビジネスルーター → マルチギガ対応スイッチ → WiFi AP / PC / NAS / 防犯カメラ / POS / IP電話
この構成では、ルーターが高速回線を受け、スイッチを通じて各機器へ通信を分配します。
通信量が多いNASやWiFiアクセスポイント、上位スイッチとの接続部分に10Gや2.5Gを使うことで、ネットワーク全体のボトルネックを減らしやすくなります。
一方で、すべての機器を10G対応にする必要はありません。
たとえば、NASやルーターとスイッチ間の接続は10G、WiFiアクセスポイントは2.5G、一般的なPCやプリンターは1Gというように、用途に応じて速度を分けることもできます。
重要なのは、すべてを高速化することではなく、通信が集中する入口や中継部分から優先的に見直すことです。その中心になるのが、インターネット回線と社内LANをつなぐビジネスルーターです。
10G・マルチギガ対応ルーターを選ぶときの確認ポイント
ビジネスルーターを選ぶ際は、単に「10G対応」と書かれているかだけでなく、次の点を確認しましょう。
| 確認ポイント | 確認したい内容 |
|---|---|
| WANポート | 契約している高速回線に対して、WANポートが十分な速度に対応しているか。 |
| LANポート | 社内LAN側にも10Gや2.5Gなどの高速ポートがあるか。 |
| スイッチへの接続 | ルーターからスイッチへの接続速度に余裕があるか。 |
| 将来の拡張性 | 現在は1G回線でも、将来的な2.5G・10G回線への増速に対応しやすいか。 |
| 管理機能 | リモート管理やクラウド管理に対応しているか。 |
| セキュリティ機能 | VPN、VLAN、ファイアウォールなど、業務用途で必要な機能を備えているか。 |
WANポートは高速回線に対応しているか
契約している回線速度に対して、WANポートが十分な速度に対応しているかを確認します。
10G回線を使う場合は、10G対応WANやマルチギガ対応WANがあるかを見ておきましょう。
LAN側にも高速ポートがあるか
WAN側だけでなく、LAN側にも10Gや2.5Gポートがあるかを確認します。
社内LAN側が1G止まりの場合、高速回線のメリットを十分に活かせません。
スイッチへの接続に余裕があるか
ルーターからスイッチへの接続は、社内ネットワーク全体の入口になります。
複数端末が同時に通信する環境では、ルーターとスイッチ間の接続速度が重要です。
将来の回線増速に対応できるか
現在は1G回線でも、将来的に2.5Gや10Gへ増速する可能性がある場合は、あらかじめマルチギガ対応ルーターを選んでおくと、機器の入れ替えを抑えやすくなります。
管理機能やセキュリティ機能も確認する
ビジネス用途では、速度だけでなく管理機能やセキュリティ機能も重要です。
リモート管理、VPN、VLAN、ファイアウォールなどの機能があると、小規模オフィスや複数拠点でも運用しやすくなります。
速度面だけでなく、運用管理やセキュリティも含めて選ぶことで、業務用ネットワークとして扱いやすい構成になります。
NETGEAR PR60X-100JPSが向いているケース
NETGEAR STOREで取り扱いのあるPR60X-100JPSは、Insightアプリ&クラウドに対応した10G/マルチギガ ビジネスルーターです。
10G/マルチギガビットおよび2.5GデュアルWAN、10G/マルチギガポート、2.5G Ethernetポート、10G SFP+ポートを備えており、高速回線やマルチギガ環境を見据えたネットワーク構成に対応できます。
また、NETGEAR Insightによる制御、管理、監視に対応しており、対応するアクセスポイントやスマートスイッチとあわせて一元管理しやすい点も特徴です。
PR60X-100JPSは、次のような環境に向いています。
- 10Gまたは2.5Gクラスの高速回線を導入している
- ルーター部分の速度不足を避けたい
- マルチギガ対応スイッチやWiFiアクセスポイントと組み合わせたい
- 小規模オフィスや店舗のネットワークを安定させたい
- 複数拠点やリモート管理を見据えている
- 拠点間VPNを利用したい
- NETGEAR製のスイッチやアクセスポイントとあわせて管理したい
- ラックマウント型の法人向けルーターを導入したい
家庭用ルーターからの置き換えだけでなく、今後の高速回線化やネットワーク拡張を見据えた導入にも適した選択肢です。
NETGEARのビジネスルーターを確認する
NETGEAR STOREでは、10G/マルチギガ対応のビジネスルーター「PR60X-100JPS」を取り扱っています。高速回線の活用や拠点間接続、クラウド管理を見据えたネットワーク構成を検討している場合は、製品情報を確認してみてください。
よくある質問
10G回線を契約すれば、必ず社内ネットワークも速くなりますか?
必ずしも速くなるとは限りません。ルーターのWAN/LANポート、スイッチ、WiFiアクセスポイント、NASやPCなどが高速通信に対応していない場合、途中の機器がボトルネックになる可能性があります。
WANポートとLANポートは何が違いますか?
WANポートはインターネット回線側に接続するポート、LANポートは社内ネットワーク側に接続するポートです。高速回線を活かすには、WAN側だけでなくLAN側の速度も確認する必要があります。
ルーターのWANだけ10G対応なら十分ですか?
WAN側だけでなく、LAN側の速度も重要です。WANが10G対応でも、LAN側が1G止まりの場合、社内LANへ流れる通信が1Gで頭打ちになる可能性があります。
すべての機器を10G対応にする必要がありますか?
すべての機器を10G対応にする必要はありません。通信量が多いNAS、ルーターとスイッチ間、上位スイッチとの接続など、ボトルネックになりやすい部分から優先的に高速化すると効果的です。
PR60X-100JPSはどのような環境に向いていますか?
10Gや2.5Gクラスの高速回線を活用したい小規模オフィスや店舗、複数拠点やリモート管理を見据えた環境、マルチギガ対応スイッチやWiFiアクセスポイントと組み合わせたい環境に向いています。
まとめ|高速回線はルーターと社内LANまで含めて考える
10G・マルチギガ回線を導入しても、ルーターや社内LAN側の機器が対応していなければ、回線速度を十分に活かすことはできません。
特にルーターは、インターネット回線と社内ネットワークをつなぐ重要な機器です。WANポートが高速回線に対応しているか、LAN側にも10Gや2.5Gなどの高速ポートがあるかを確認しましょう。
また、ルーターの先につながるスイッチ、WiFiアクセスポイント、NAS、PCなども、ネットワーク全体の速度に影響します。すべてを高速化する必要はありませんが、通信が集中する入口や中継部分から優先的に見直すことが大切です。
小規模オフィスや店舗で10G・マルチギガ環境を検討している場合は、ビジネスルーターを中心に、社内LAN全体の構成を確認してみてください。
あわせて読みたい関連記事
10G・マルチギガ回線対応ルーターを検討する際は、ルーター単体だけでなく、スイッチ、WiFiアクセスポイント、LAN配線などネットワーク全体の対応状況もあわせて確認しておくと安心です。
10G・マルチギガ対応ルーターと関連機器を確認する
10G・マルチギガ回線を活かすには、ルーターだけでなく、スイッチやWiFiアクセスポイント側の対応速度も重要です。高速回線の入口となるビジネスルーターと、LAN側の関連機器をあわせて確認してみましょう。