M4350シリーズとは?大規模AV over IP向けに選ばれる理由
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M4350シリーズとは?大規模AV over IP向けに選ばれる理由
AV over IPの基本や、Pro AV向けスイッチの選び方については、すでに別記事で解説しています。
本記事では、より大規模なAV over IP構成を検討する際に候補となる、NETGEARのM4350シリーズに絞って解説します。
M4350シリーズは、複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++対応機器の接続、大規模な映像配信などを見据えたPro AV向けフルマネージスイッチです。
小〜中規模のAV over IP構成ではM4250シリーズが選びやすい一方で、会場全体・施設全体・スタジオ全体のような大規模構成では、M4350シリーズが有力な選択肢になります。
この記事でわかること
- M4350シリーズの位置づけ
- M4250シリーズとの違い
- M4350シリーズを検討したいケース
- 大規模AV over IPで確認したいポイント
- M4350シリーズの主な確認例
- M4350シリーズの選び方
M4350シリーズとは
M4350シリーズは、NETGEARのPro AV向けフルマネージスイッチシリーズです。
AV over IP環境で使いやすいように設計されており、AV向けの設定画面、マルチキャスト制御、PoE++対応モデル、高速アップリンク対応モデルなど、大規模な映像・音声ネットワークを構成しやすい特長を備えています。
M4250シリーズが、会議室や小〜中規模のAV over IP構成で使いやすいシリーズだとすると、M4350シリーズは、より大きな構成や将来的な拡張を見据えた上位シリーズといえます。
特に、複数のスイッチを組み合わせる構成や、10G/25G以上のアップリンクが必要になる構成では、M4350シリーズを候補に入れることで、余裕のあるネットワークを設計しやすくなります。
M4350は大規模構成を見据えた上位候補
M4350シリーズは、単に「高性能なスイッチ」というよりも、複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++、将来拡張などを見据えたPro AV環境で検討しやすいシリーズです。
M4250シリーズとM4350シリーズの違い
M4250シリーズとM4350シリーズは、どちらもPro AV向けのスイッチですが、想定する構成規模や役割が異なります。
M4250シリーズは、AV over IPを導入しやすいPro AV向けスイッチとして、会議室、サイネージ、配信設備などで使いやすいシリーズです。
一方、M4350シリーズは、より大規模なAV over IP構成で、複数スイッチを組み合わせたり、高速アップリンクで上位ネットワークへ接続したりする用途に向いています。
| シリーズ | 主な位置づけ | 向いている構成 |
|---|---|---|
| M4250シリーズ | 小〜中規模向けのPro AVスイッチ | 会議室、単独サイネージ、中小規模の配信環境 |
| M4350シリーズ | 大規模・高帯域向けのPro AVスイッチ | 複数スイッチ構成、イベント会場、施設全体、スタジオ、上位集約用途 |
M4350シリーズは、M4250シリーズを単純に置き換えるものではありません。
むしろ、M4250シリーズで構成したAVネットワークを、より大規模に拡張したい場合の上位候補として考えるとわかりやすいです。
M4250シリーズの特長も確認する
小〜中規模のAV over IP構成では、M4250シリーズも有力な選択肢です。M4250シリーズの位置づけや選ばれる理由は、以下の記事で解説しています。
M4350シリーズを検討したい判断基準
M4350シリーズは、単に「高性能なスイッチが欲しい」という理由だけで選ぶものではありません。
次のような条件に当てはまる場合に、M4350シリーズを検討するとよいでしょう。
1. 接続するAV機器が多い
AV over IPでは、エンコーダー、デコーダー、カメラ、ディスプレイ、制御端末、配信用PCなど、多くの機器をスイッチに接続します。
小規模な会議室であればM4250シリーズで対応しやすいケースが多いですが、接続する機器が増えてくると、ポート数やスイッチ全体の処理能力に余裕が必要になります。
特に、次のような構成ではM4350シリーズが候補になります。
- 多数のエンコーダー/デコーダーを接続する
- 複数のディスプレイやプロジェクターへ映像を配信する
- カメラ、制御端末、配信用PCなども同じAVネットワークに接続する
- 将来的に接続機器が増える予定がある
導入時点ではポート数が足りていても、後から機器を追加するケースは少なくありません。
大規模なAV環境では、初期段階から余裕を持ったポート設計にしておくことが重要です。
2. 複数スイッチ構成にしたい
大規模なAV over IP環境では、1台のスイッチだけで構成するのではなく、部屋ごと、フロアごと、ラックごとにスイッチを分けることがあります。
たとえば、次のような構成です。
- 会議室ごとにAV機器用スイッチを設置する
- サイネージエリアごとにスイッチを分ける
- スタジオ内の機器用スイッチと、上位集約スイッチを分ける
- イベント会場でエリアごとにスイッチを配置する
このような構成では、端末側のスイッチだけでなく、それらをまとめる上位スイッチの性能も重要になります。
M4350シリーズは、複数のAVスイッチを集約する構成や、上位スイッチとして使う構成でも検討しやすいシリーズです。
3. 10G/25G以上のアップリンクが必要
AV over IPでは、端末側の接続速度だけでなく、スイッチ同士をつなぐアップリンクの帯域が重要です。
複数の下位スイッチから映像データが集約される場合、上位スイッチへの接続帯域が不足すると、通信のボトルネックになる可能性があります。
M4350シリーズは、モデルによって10G SFP+、25G SFP28、100G QSFP28などの高速アップリンクに対応しているため、大規模なAVネットワークで帯域に余裕を持たせやすくなります。
アップリンクは大規模構成の重要ポイント
ここでは、SFP+や10Gの基本説明を詳しく扱うのではなく、複数スイッチ構成でアップリンク帯域を確保しやすいことがポイントです。
4. PoE++対応機器を多く接続したい
Pro AV環境では、AV over IP機器、カメラ、タッチパネル、制御機器、アクセスポイントなど、PoE給電したい機器が多くなることがあります。
M4350シリーズにはPoE+やPoE++に対応したモデルがあり、機器への電源供給をLANケーブルでまとめやすくなります。
特に大規模構成では、次の点を確認することが大切です。
- PoE対応ポート数
- 1ポートあたりの給電規格
- スイッチ全体のPoE給電容量
- 同時に接続するPoE機器の台数
- 将来的なPoE機器の追加予定
PoE/PoE++そのものの詳しい解説は別記事に任せ、本記事では「大規模構成でPoE機器が増える場合に、M4350シリーズが候補になる」という位置づけに留めます。
5. 将来的な拡張を前提にしたい
AV over IP環境は、導入後に拡張されやすい分野です。
最初は一部の会議室やスタジオだけで始めた構成が、後から別フロア、受付サイネージ、イベントスペース、配信設備などへ広がるケースがあります。
そのため、初期導入時点でギリギリの構成にすると、後から次のような課題が出る可能性があります。
- ポート数が足りない
- PoE給電容量が不足する
- 上位アップリンクの帯域が足りない
- スイッチを追加したときに構成が複雑になる
- 将来の高解像度映像に対応しにくい
M4350シリーズは、こうした将来的な拡張を見据えたAVネットワークを構成しやすいシリーズです。
M4350シリーズが向いているPro AV環境
M4350シリーズは、次のような環境で検討しやすいシリーズです。
| 用途 | M4350が向いている理由 |
|---|---|
| 大型会議室・ホール | 多数のAV機器を接続し、映像入出力が多くなりやすい |
| イベント会場 | エリアごとにスイッチを分け、上位側で集約する構成になりやすい |
| 配信スタジオ | カメラ、エンコーダー、デコーダー、PCなどの接続が多い |
| 商業施設・学校のサイネージ | 複数エリアへの映像配信で、マルチキャスト制御と帯域設計が重要 |
| 施設全体のAVネットワーク | 将来的な増設や複数スイッチ構成を見据える必要がある |
ここでは用途別の細かな構成例までは踏み込みすぎず、M4350が必要になりやすい環境の目安として紹介します。
M4350シリーズ選定時に確認したいポイント
M4350シリーズを選ぶ際は、用途だけでなく、実際の機器構成に合わせてモデルを選ぶ必要があります。
接続ポート数
現在接続する機器の台数に加えて、将来追加する可能性がある機器も含めて考えます。
エンコーダー、デコーダー、カメラ、ディスプレイ、制御端末などを整理し、必要なポート数を確認しましょう。
ポート速度
接続機器が1Gで足りるのか、2.5G、10G以上が必要なのかを確認します。
特に高解像度映像や複数映像の同時伝送を扱う場合は、端末側だけでなく、上位接続の速度も重要です。
アップリンク
スイッチ同士を接続する場合は、10G SFP+、25G SFP28、100G QSFP28など、必要なアップリンクの種類を確認します。
小規模構成では10Gで足りる場合もありますが、大規模構成や複数スイッチ構成では、より高速なアップリンクが必要になることがあります。
PoE/PoE++対応
PoE対応機器を接続する場合は、PoE対応ポート数と給電容量を確認します。
特にPoE++対応機器を複数接続する場合は、1ポートあたりの給電だけでなく、スイッチ全体の給電容量も重要です。
設置場所
AV機器の近くに設置する場合は、ラック内の配線性や設置スペースも確認しておきたいポイントです。
特に会議室やスタジオなど、人が近くにいる環境では、設置場所や運用方法も含めて検討するとよいでしょう。
M4350シリーズの主な確認例
M4350シリーズを検討する際は、シリーズ全体の中から、構成規模やアップリンク要件に合うモデルを確認することが大切です。
ここでは、NETGEAR Storeで確認できるM4350シリーズの中から、構成の考え方を整理しやすい代表例を紹介します。実際の選定では、接続するAV機器の台数、必要な帯域、PoE給電の有無をあわせて確認してください。
| 製品例 | 確認したいポイント | 検討しやすい構成 |
|---|---|---|
| GSM4328-100AJS | 1Gポートを中心に、10G SFP+アップリンクを備えたM4350シリーズ。 | 1G接続のAV機器を多数収容しつつ、上位側に10Gアップリンクを確保したい構成。 |
| VSM4320C-100AJS | 25G SFP28や100G QSFP28を備えた、より高帯域なM4350シリーズ。 | 複数スイッチの集約や、大規模AV over IPの上位構成を検討したい場合。 |
製品例は構成検討の目安として確認する
M4350シリーズは、モデルによってポート数、対応速度、PoE対応、アップリンク構成が異なります。まずは構成全体を整理し、必要なポート数やアップリンク帯域に合うモデルを確認しましょう。
M4250・M4300・M4350の選び分け
Pro AV向けの構成では、M4250、M4300、M4350のどれを選ぶべきか迷うことがあります。
大まかには、次のように考えると整理しやすくなります。
| シリーズ | 選び方の目安 | 確認先 |
|---|---|---|
| M4250シリーズ | 小〜中規模のAV over IPを導入したい場合 | M4250シリーズ一覧 |
| M4300シリーズ | AV用途に加えて、10Gを含むITネットワーク用途も意識したい場合 | M4300シリーズ一覧 |
| M4350シリーズ | 大規模AV over IP、複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++を重視したい場合 | M4350シリーズ一覧 |
すべての環境でM4350が必要になるわけではありません。
会議室単体や小規模なサイネージ構成であれば、M4250シリーズの方が選びやすい場合もあります。
一方で、施設全体やイベント会場のように、AV機器が多く、上位側に通信が集約される構成では、M4350シリーズを検討する価値があります。
Pro AV向けスイッチをシリーズ別に確認する
小〜中規模のAV over IP構成ではM4250シリーズ、大規模構成や高帯域なアップリンクを見込む場合はM4350シリーズも含めて確認すると選びやすくなります。
M4350シリーズは「大規模構成の受け皿」として考える
M4350シリーズを検討する際は、「M4250より高性能だから選ぶ」というよりも、構成全体を見て必要性を判断することが大切です。
次のような考え方をすると、選定しやすくなります。
シリーズ選定の考え方
小〜中規模のAV over IP構成なら、まずM4250シリーズを検討する。複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++、将来拡張が必要なら、M4350シリーズを検討する。
つまり、M4350シリーズは、AV over IP構成が大きくなったときの上位・集約・拡張向けシリーズとして位置づけると自然です。
よくある質問
M4350シリーズはすべてのPro AV環境で必要ですか?
必ずしも必要ではありません。会議室単体や小規模なサイネージ構成などでは、M4250シリーズの方が選びやすい場合があります。M4350シリーズは、複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++、将来拡張などを重視する大規模構成で検討しやすいシリーズです。
M4250シリーズとM4350シリーズはどう選び分ければよいですか?
小〜中規模のAV over IP構成ではM4250シリーズ、大規模なAV over IP構成や複数スイッチを束ねる構成ではM4350シリーズを検討すると整理しやすくなります。接続台数、アップリンク帯域、PoE給電、将来拡張の有無を確認して選びましょう。
M4350シリーズはどのような用途に向いていますか?
大型会議室、ホール、イベント会場、配信スタジオ、商業施設や学校のサイネージ、施設全体のAVネットワークなどに向いています。特に、接続機器が多い場合や、上位側に通信が集約される構成で検討しやすいシリーズです。
M4350シリーズを選ぶときに最初に確認すべきポイントは何ですか?
まずは接続するAV機器の台数、必要なポート速度、スイッチ間のアップリンク、PoE/PoE++の有無、将来的な増設予定を確認しましょう。構成全体を整理してから、必要なポート数やアップリンクを備えたモデルを選ぶことが大切です。
まとめ|大規模AV over IPではM4350シリーズを検討したい
M4350シリーズは、大規模なAV over IP構成に対応しやすいPro AV向けフルマネージスイッチです。
M4250シリーズが小〜中規模のAV over IP構成で使いやすいシリーズだとすると、M4350シリーズは、複数スイッチ構成、高速アップリンク、PoE++対応機器の接続、将来的な拡張を見据えた構成で検討しやすいシリーズです。
特に、会議室単体ではなく、ホール、イベント会場、配信スタジオ、商業施設、学校、施設全体でAV over IPを活用したい場合は、M4350シリーズが有力な選択肢になります。
NETGEAR Storeでは、Pro AV向けのM4350シリーズを取り扱っています。
大規模AV over IP環境や、将来的な拡張を見据えたネットワーク構築を検討している場合は、接続機器の台数、必要な帯域、PoE給電、アップリンク構成を確認しながら、用途に合ったモデルを選定してください。
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M4350シリーズを検討する場合は、Pro AV向けスイッチ全体の考え方や、小〜中規模向けのM4250シリーズとの違い、10G/SFP+アップリンクが必要になる場面もあわせて確認しておくと、構成規模に合ったシリーズを選びやすくなります。
M4350シリーズ・Pro AV向けスイッチを確認する
M4350シリーズは、大規模AV over IP、高帯域な映像ネットワーク、複数スイッチの集約、将来拡張を見込む構成で検討しやすいPro AV向けスイッチです。用途や規模に合わせて、M4350シリーズを中心に、M4250/M4300シリーズとの違いも確認してみましょう。