オンサイト保守とは?訪問対応の仕組みとおすすめの利用シーン
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「現地の作業まで任せられる」とはどこまでか?
ネットワーク機器が故障したとき、代替機が届いても「誰が交換するのか」という課題が残ります。オンサイト保守と呼ばれるNETGEARのオンサイトサポートサービスは、代替機の手配に加えて、サービスエンジニアが現地へ訪問して機器の交換作業まで行う有償保守サービスです。
代替機だけが届くサービスとの最大の違いは、ラックからの機器の取り外し、代替機の取り付け、設定の適用といった手作業を、自社の担当者ではなくエンジニアが担う点です。拠点にネットワークに詳しい担当者がいない場合や、作業のために人員を確保しづらい場合に効果があります。
一方で、オンサイトサポートは「現地に来てくれる何でも屋」ではありません。訪問して実施する作業の範囲は明確に定められており、対応時間の数字にも前提条件があります。この記事では、訪問対応の仕組み、エンジニアが実施する作業と実施しない作業、対応時間の正しい読み方、そして向いている利用シーンを整理します。
この記事でわかること
- オンサイトサポートサービスの位置づけ
- 障害発生から復旧までに誰が何をするのか
- エンジニアが実施する作業と、実施しない作業
- 「当日4時間」「翌営業日」が何を指す時間なのか
- オンサイトサポートが向いている利用シーンと、向いていないケース
- 利用を開始するまでに必要な準備
オンサイトサポートサービスとは?
オンサイトサポートサービスは、ハードウェア故障と判断された機器について、代替機の手配とあわせてサービスエンジニアの現地訪問による交換作業が提供される有償保守サービスです。NETGEAR STOREでは商品名が「オンサイト翌営業日サポートサービス」「オンサイト 当日4時間 サポートサービス」のように、対応時間を含む形で表記されています。
保守サービスの中での位置づけを整理すると、電話やメールでの技術相談にあたるのがオンコール、代替機の発送までを担うのがクイックデリバリー、そこに現地での作業が加わるのがオンサイトサポートです。つまりオンサイトサポートは、機器が手元に届いた後の「交換する手間」まで含めて委ねられる点が特徴になります。なお、オンサイトサポートにはオンコールのテクニカルサポートも含まれるため、オンサイトサポートをご契約いただく場合、オンコールを別途ご購入いただく必要はありません。
なお、オンサイトサポートはメーカー保証とは別に契約する有償サービスです。保証と有償保守の役割の違いについては、シリーズ第1回で解説しています。
障害発生から復旧までの流れ
実際に障害が発生した場合、復旧までは次のように進みます。重要なのは、訪問はいきなり始まるわけではなく、その前に故障の判定という工程があるという点です。
| ステップ | 内容 | 主に対応する側 |
|---|---|---|
| 1. 障害発生 | 機器の停止や通信不良を検知し、カスタマーサポートへ連絡する | お客様 |
| 2. 障害部位の切り分け | サポート窓口とやり取りしながら、どの機器に問題があるかを特定する | NETGEARサポート/お客様 |
| 3. 故障判定 | ハードウェア故障かどうかを判定する | NETGEAR |
| 4. 代替機の手配・エンジニア手配 | 代替機を用意し、訪問するエンジニアを手配する | NETGEAR |
| 5. 現地訪問・交換作業 | 障害機器の取り外し、代替機の取り付け、設定の適用を行う | サービスエンジニア |
| 6. 疎通確認 | お客様立ち合いのもとで通信が回復したことを確認する | サービスエンジニア/お客様 |
この流れからわかるとおり、故障判定を行うのはNETGEARです。またステップ2の切り分けにはお客様側のご協力が必要で、後述するとおり、この切り分けが完了したタイミングが対応時間の起算点にもなります。
エンジニアが実施する作業・実施しない作業
オンサイトサポートを検討するうえで、もっとも誤解が生じやすいのが作業範囲です。公式に案内されている内容を、実施する作業と実施しない作業に分けて整理します。
| 作業内容 | オンサイトサポート |
|---|---|
| 現場での障害機器の取り外し | 実施する |
| 代替機器の取り付け | 実施する |
| ファームウェアのアップグレード | 実施する |
| 設定ファイルを代替機に適用する | 実施する |
| お客様立ち合いのもとでの疎通確認 | 実施する |
| 現地での障害切り分け作業 | 実施しない |
| 不具合品の原因究明の調査・解析 | 実施しない |
| ハードディスク交換後の再同期完了待ち | 実施しない |
| 機器の初回設置および初期設定作業 | 対象外(サービスが適用されない) |
「現地で原因を調べてほしい」という用途には使えません
オンサイトサポートは、故障と判定された機器を交換して復旧させるためのサービスです。障害の原因が特定できていない段階でエンジニアが現地へ駆けつけて切り分けを行う、いわゆる駆けつけ対応や、故障原因の解析は含まれません。原因の切り分けや設定に関するご相談は、オンサイトサポートに含まれるテクニカルサポート(電話・メール・チャットによる問い合わせ窓口)をご利用ください。
もう一点押さえておきたいのが、設定ファイルの扱いです。「設定ファイルを代替機に適用する」作業はエンジニアが行いますが、適用する元の設定ファイルはお客様側でご用意いただく前提です。カテゴリーページでも、設定ファイルやネットワーク構成図を事前に用意する必要がある旨が案内されています。
「当日4時間」「翌営業日」の正しい読み方
オンサイトサポートには対応時間の異なる2種類があります。数字だけを見ると復旧までの所要時間のように見えますが、実際にはどこから数え始める時間なのかを理解しておく必要があります。
| 項目 | 翌営業日対応 | 当日4時間対応 |
|---|---|---|
| 想定する環境 | 一般的なオフィスや店舗など、コストを抑えながら現地交換まで任せたい場合 | ネットワークの停止時間をできるだけ短くしたい環境 |
| 提供地域 | 日本全国対応を基本とする(一部地域は翌々営業日以降となる場合がある) | 東京23区、横浜市、川崎市、名古屋市、大阪市を含む21都府県の一部地域 |
| 時間の起算点 | 翌営業日を目安に訪問 | カスタマーサポートへの問い合わせ後、障害部位の切り分けができた段階から |
| 当日対応の条件 | ― | 17時までに障害部位の切り分けとエンジニア手配が完了している必要がある |
4時間は「復旧完了までの保証時間」ではありません
当日4時間対応の4時間は、障害部位の切り分けが完了した段階から数える対応時間の目安です。障害を検知してから4時間以内に必ず復旧が完了することを保証するものではありません。切り分けに時間がかかった場合や、17時を過ぎた場合は当日の対応にならない可能性があります。また、提供地域が定められているため、拠点が対象地域に含まれるかどうかは購入前にお問い合わせください。
どちらを選ぶべきかは、拠点の所在地と、ネットワークが止まったときの業務影響の大きさで判断するとわかりやすくなります。停止が売上や生産に直結する拠点で、かつ対象地域に含まれるのであれば当日4時間対応が候補になり、それ以外の拠点では翌営業日対応が現実的な選択になります。
おすすめの利用シーン
オンサイトサポートの価値は、機器そのものではなく「交換作業を誰がやるか」という人の問題を解決する点にあります。次のような状況に当てはまる場合は、検討する価値があります。
拠点にネットワーク担当者がいない
本社の情報システム部門が複数拠点を見ているものの、各拠点には機器を扱える担当者がいないケースです。代替機だけが届いても交換できないため、訪問作業まで含めて任せられるオンサイトサポートが有効です。
ラックマウント機器で作業負担が大きい
ラックに組み込まれた機器や、配線が集約された機器は、取り外しと再配線の負担が大きくなります。作業ミスによる二次障害を避けたい場合にも、経験のあるエンジニアに委ねる選択が働きます。
設定の適用まで確実に済ませたい
機器を差し替えるだけでなく、設定ファイルの適用とファームウェアの更新まで作業範囲に含まれます。設定を戻す作業を自社で行う体制が整っていない場合に効果があります。
停止時間を最小限に抑えたい
ネットワークの停止が業務に直結する拠点では、当日4時間対応が候補になります。ただし提供地域が定められているため、対象地域に含まれるかを事前に確認してください。
オンサイトサポートが向いていないケース
逆に、次のような目的にはオンサイトサポートは適しません。契約前に確認しておくと、想定と実際のずれを防げます。
- 機器の初期導入・初期設定をお願いしたい:初回設置および設定作業時にはサービスが適用されません。
- 原因不明の不調を現地で調べてほしい:現地での切り分け作業や原因の解析は作業範囲に含まれません。
- 自社で交換できるので代替機だけ早く欲しい:この場合は代替機の発送を担うクイックデリバリーのほうが目的に合います。
- すでに故障している機器に今から適用したい:故障後に契約して、その障害へ遡って適用することはできません。
利用開始までに必要な準備
オンサイトサポートは、購入した瞬間から使える仕組みではありません。事前の登録と、いざというときのための情報整理が必要です。
購入後に必要な登録
- ユーザー登録:機器の購入後30日以内に行う必要があります。
- ライセンスの有効化と準備期間:有効化後、サービスが適用されるまでの準備期間として最大30日かかります。
- 遡及適用はできない:機器が故障した後にサービスを契約して、その障害に適用することはできません。障害が起きる前に契約を済ませておく必要があります。
いざというときのために用意しておきたい情報
- 設定ファイルのバックアップ:代替機へ適用する元データになります。構成変更のたびに取得しておくと安心です。
- ネットワーク構成図:どの機器がどこに接続されているかを示す資料があると、交換作業と疎通確認が円滑になります。
- 立ち会う担当者の決定:疎通確認はお客様立ち合いのもとで行われます。訪問時に誰が対応するかを事前に決めておいてください。
- 設置場所への入館手順:入館手続きや作業可能な時間帯の制約がある場合は、あらかじめ整理しておくと訪問当日の待ち時間を減らせます。
よくある質問
当日4時間対応は、4時間以内に復旧が完了するという意味ですか?
いいえ。4時間は、カスタマーサポートへお問い合わせいただき、障害部位の切り分けができた段階から数える対応時間の目安です。復旧完了までの時間を保証するものではありません。また当日の対応となるには、17時までに切り分けとエンジニアの手配が完了している必要があります。
エンジニアの訪問に立ち会いは必要ですか?
はい。疎通確認はお客様立ち合いのもとで実施されます。あわせて、設置場所への入館手続きが必要な場合もあるため、訪問時に対応する担当者を事前に決めておくことをおすすめします。
設定ファイルのバックアップがない場合はどうなりますか?
設定ファイルを代替機に適用する作業はエンジニアが実施しますが、適用の元となる設定ファイルはお客様側でご用意いただく前提です。バックアップがない場合の具体的な取り扱いについては公式に明示されていないため、契約前にお問い合わせいただくことをおすすめします。
翌営業日対応なら、全国どこでも翌営業日に訪問してもらえますか?
日本全国対応を基本としていますが、一部地域では翌々営業日以降となる場合があります。拠点の所在地によって前提が変わるため、購入前にご確認ください。
まとめ
オンサイトサポートサービスは、代替機の手配に加えて、サービスエンジニアが現地で障害機器の取り外し、代替機の取り付け、ファームウェアの更新、設定ファイルの適用、立ち会いのもとでの疎通確認まで行うサービスです。拠点に機器を扱える担当者がいない環境や、交換作業の負担と失敗リスクを避けたい環境で効果を発揮します。
一方で、現地での障害切り分けや原因解析、初回設置・初期設定は範囲に含まれません。また「当日4時間」は切り分け完了時点からの目安であり、提供地域も定められています。数字と作業範囲の前提を押さえたうえで、拠点の所在地と業務影響の大きさから対応時間を選ぶのが実務的な進め方です。
契約は障害が起きる前に済ませておく必要があり、ユーザー登録は機器購入後30日以内、適用までに最大30日の準備期間がかかります。導入を検討される場合は、登録手続きを早めに進めるとともに、設定ファイルのバックアップと構成図の整理、立ち会い担当者の決定まであわせて準備しておくことをおすすめします。
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