● OFDMA
11n/Wi-Fi 4、11ac/Wi-Fi 5は、OFDMという変調方式を採用していましたが、11ax/WiFi 6E/WiFi 6では、LTEやWiMAXなどで利用されているOFDMAを採用し、今までの通信規格よりも多重化する技術が向上し、通信効率が向上しています。
● MU-MIMO
11ac/Wi-Fi 5でも、MU-MIMOが規定されていましたが、ダウンロード MU-MIMOのみでした。11axでは、ダウンロードに加えアップロードでもMU-MIMOが規定され、高い伝送効率を実現します。
11ac Wave 2より規定されている 8ストリーム MU-MIMOも引き続きサポートされており、アクセスポイントがより多くの端末をより高速に収容できる規格になっています。
※MU-MIMOは端末側も対応している必要があります。
● BSS Coloring(BSSカラーリング)
WiFiアクセスポイントの設計をする際には必ずチャネルが被らないように考慮する必要がありました。家庭でも近隣の家と同じチャネルになっていることで通信速度が遅くなる経験をした方もいるのではないでしょうか。
しかし、近年ではアクセスポイントの増加で、空きチャネルを探すことが難しくなっているのが現状です。
隣同士のアクセスポイントが同じチャネルで利用していた場合、一つのCSMA/CA(通信を行うグループ)として動作し、相手の通信が終わるのを待ってしまうので、速度が遅くなってしまいます。
IEEE 802.11axはフレームの中にBSSカラーと呼ばれる情報を組み込むことができます。この情報により、同じチャネル設定のアクセスポイントがあっても、自身のネットワークからの信号なのか他のネットワークからの信号なのかを区別できるので、同時に通信できるようになります。
建物が密集している地域や、公衆Wi-Fi、多くの人が集まるスタジアムなど、高密度にアクセスポイントを設置する必要がある場合に有効であると考えられます。